「旗本夫人が見た江戸のたそがれ」
旗本夫人が見た江戸のたそがれ―井関隆子のエスプリ日記 (文春新書 606)
- 作者: 深沢秋男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/11/16
- メディア: 新書
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この本の作者は著者(旗本夫人)が批判精神を持っていたと持ち上げているが、辛口世相日記という見方もできる。当時の社会で話題になったことを冷静にぶった切っている。知らなかったが曽根崎心中以来の「心中」も「相対死」と改めて言葉を禁じたらしい(当然行為も)。水野忠邦の評判(上知令・・・習ったような)が具体的で面白い(うわさ話など)し、大奥が炎上した時の様子が生々しい(「火事だ」と叫ぶことは習慣として大奥で禁じられていたとのことで、それが余計に発見を遅らせたのではないかなど)。
正史はもちろん大事かも知れないが、こういう庶民(じゃなく武家だけど)的目線はとってもイメージが湧く。もう一冊ぐらい江戸ものを読みたくなった。
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