小説「阿弥陀堂だより」を読んだ

 タイトルやあらすじからしてピンと来るものがなかったが、読み始めてしばらくするとぐいぐいと入っていくものがあった。
 医者としてのプライド、売れない小説家としての空しさ。働くこととは?毎日を生きていくこととは?。年を重ねていくことや病、そして死そんな難解なテーマがさらりとちりばめられていた。

 短い小説ではあるが、パニック障害という精神疾患を取り上げ、その回復過程も描かれており、心の中にすっと入ってくる作品だった。
阿弥陀堂だより (文春文庫)
阿弥陀堂だより (文春文庫)